ことのはじまりは2017年ゴールデンウィークにギャラリーチフリグリで催された〈チフリグリ商店街〉でした。
ハンドメイド作品の展示販売・整体・木版体験などのつめあわせイベント。
そこへ、おはなしの喫茶室とすずき恵さんも参加していました。
(正確にはおはなしの喫茶室は、イベント締め切りに間に合わず、ギャラリー廊下向かいのレンタルスペース〈貸し銀〉を借りて出展していました)
すずき恵さんは木工細工や絵を展示販売していました。
写実的でありつつふっくらかわいらしい、小鳥や猫の木工。
私(おはなしの喫茶室)は、木工ブローチの四十雀を発見して、とてもうれしくなりました。
それというのも、以前に、四十雀から着想を得たおはなしをつくっていたからでした。
その四十雀とイメージがぴったり。
四十雀ブローチをわけていただいて、おはなしの喫茶室の看板鳥になってもらいました。
出展者同士の行き来が盛んなチフリグリ商店街でしたが、ギャラリーのオーナーいのうえ佳代子さんが、とにかくいきいき動く、愉快で、親しみやすいすてきな女性。
チフリグリ商店街への出店申し込みでないおはなしの喫茶室へも気を配っていただき、親しく迎えいれてくださったので、廊下向かいの商店街へ、私もひょいひょいと遊びに行けました。
そして貸し銀で広げていた我が家の行商トランクを見て、「展示とかしてみませんか」と声をかけてくださったのも、佳代子さん。
展示なんて考えたこともなかったのですが、なんといっても2017年はチャレンジの一年と決めていたので、「これもチャレンジのチャンスのひとつかもしれない」と感じたのと、すずき恵さんの木工ブローチを目にして、「このひとに四十雀の挿絵を描いてもらえたらすてきだなあ」と欲が出たのと。
それで、もしすずき恵さんが挿絵を引き受けてくれたら、どうにかできるんじゃないかなあと、ぼんやり考えたのでした。
そしてそして。
数日後、チフリグリで催された展示へ遊びに行ったとき、すずき恵さんもいらっしゃっていて、「挿絵をお願いできないか」「展示をいっしょにできないか」と相談をしたところ、快く了承をいただいたのでした。
会って2回目だか3回目くらいの人間にOKしてくれるすずき恵さんの懐の広さのすばらしいこと!
こうして突拍子もなくはじまったのが、ふたり展「四十雀」です。