あっという間に12月31日。
あとわずかで今年も終わり。
忘れっぽいので、昨日なにがあったのかもよく覚えていなくて、「あれ、今年なにしてたんだっけ」という感じです。
つぎ、つぎ、つぎ、と。
次にやりたいことを追ってばかりいたようで、それは来年も変わらなさそう。
今年のあしあとを、大晦日という機会にふりかえってみようかなと思います。
推敲せずに、思いつくまま、つらつらと書きます。
今年と言わず、そのうちでも、いつでも、「このひと、なにやってんのかな」と気になった時にでも、お読みくださいませ。
イベントのこと
2018年あたりから、ブックハンターセンダイという自主制作本の展示販売イベントをいかに開催するかというところを中心に、年間の動きを合わせています。
今年もその通りに。
疫病の影響や、世の中の動きを鑑みて、今年は初の委託販売とウェブ通販という形を選びました。
2019年の初回開催から、なかなか開催形態や開催月が定まりません。
3回くらい同じことをすればこなれて、いろいろ広げられるかもね、という考えでいたのですが、これが生きてるってことなんですね。
流動する世界に合わせて、変化することで生きのびるほかないかなと思っています。
2018年に、「仙台に自主制作本を展示販売できるイベントをつくりたい」と思った時は、ひとりでした。
イベントへ出展する活動も文学フリマに出展するくらいでしたし、宮城県内で文芸の創作活動をしている知人もおらず。
どれくらいの創作民がいるのか、出展してくれるひとがいるのか、来場してくれるひとがいるのか、少しの根拠もなく、よく始めたね。と、呆れますが、時間が戻ったとしても、同じようにしただろうと思います。
「できたかもしれない」と晩年に振り返るのが、たいへん怖い。
「一緒にやりませんか」と声をかけたところから始まったおつきあいだったり、イベントを通して仲間になってくれた方だったり、偶然の要素がとても多いのに、気立てが良い上にとても仕事のできる方々に恵まれて、幸運な活動だと感謝しています。
考えの回りきらないことや、考えすぎてしまうこと、様々な視点があることで救われます。
それぞれのやりたいことや、得意なことを、活かした活動をつくってゆければいいなと思っています。
ブックハンターセンダイらしさってなんだろうね、という話が、今年の最初の話し合いで出ました。
「らしさ」をポンと言えるほど、開催の場数を重ねていない現状。
今回、出展者さんの募集ややりとり、イベント開催を通して「この町に暮らしているひとと、本をつくるひとの重なる場所をつくりたい」のだなということを、感じました。
数年前、家族の都合で宮城に帰郷したとき、私自身が『Book! Book! Sendai』というイベントがあったことで、「宮城にこういうイベントがあってよかった」ととても助けられた体験が強く残っていて、それがブックハンターセンダイの活動の原動力でした。
ものすごく嫌いで飛び出した宮城を、そこに住む選択を、肯定的に受け入れるきっかけになったので。
同じように「この町が嫌い」「楽しみを見出せない」と日々思っている若い人がいたとして、「自分でつくった本を発表できるイベントがあるんだ」「ほかにもこんなにたくさん本をつくっているひとがいるんだ」と感じて、なにか楽しみを見出してもらえたらいいな。と、思っています。
そういうひとが、ひとりだけでもいたら、それでいいような気がします。
そういうひとにも届くよう、また、出展者のみなさんの作品をなるべくたくさんの方に見てもらえるよう、イベントの周知を来年もつづけてゆきたいですね。
本づくりのこと
本づくりのこと……とタイトルを書いておいて、「ん? 本?」と疑問が浮上。
本をつくったか?
製本ではなく、工作ではなかったか? という疑いを持ちました。
◆1作目『エンゼルドーナツ』
表紙と裏表紙にあたるドーナツをフェルトでつくり、蛇腹式の本文をはさみました。
あ、蛇腹だから、本……本です。
とにかくドーナツの形をした本をつくりたかった記憶があります。
なんでドーナツだったのかはわかりません。
ドーナツだから、しっかり中央がまるく空いていて、向こうを見られなければなりません。
本文も中央をまるくくりぬかなくてはなりません。
円形の蛇腹でつながって……って、どうやればいいんだろう?? というところが一番頭を使いました。
そういう本をつくりたいんですよ、という話をとある方にして、一緒にああでもないこうでもないと紙を切っていたら、偶然円形蛇腹にできました。
先日、ようやくその方に完成品をお渡しでき、今年中にお礼を伝えられてよかった。
この本を手にする方を見るのが楽しかったです。
蛇腹が結構長いので、うっかり開くとジャバララララララララ!と本文が落ちるんです。
そのときの「おっとー!」という反応を、人の悪い私は楽しく拝見していました。
フェルトの感触をおもしろがっていただいたり、ドーナツの穴を覗いてみてくれたり。
通販でお求めいただいた方の、とても楽しんでくれている感想もうれしかった。
たまに、そういう本をつくるのもいいものだなと思いました。
◆2作目『ふたりの鳥』
これがですね……本というか、工作ですね。
ティーバッグでなにかつくれないかな〜というところで、はじめたもの。
わりとティーバッグぽく作れたのがうれしい。
あらあら、ちょっとかわいいんじゃないの? と猫に声をかけるようにして、つくってゆきました。
中身はすぐに読み切れる短いおはなしです。
読み終わったあとに、「あ、だからこのタイトルか」と思っていただけるんじゃないかなと目論んでいます。
こちらは、福岡で開催された『ちょこっとブックカフェ』さんへお送りしし、すべてお買い上げいただきました。
ありがとうございます。
通信販売は準備中です。来年の4月に以降になるかなと、今の所考えています。
なんと。
今年、2作しかつくれていない……
けれど、喫茶室らしいものをやっとつくり始められたのでよかったです。
現在、ビスケットの本(工作)を試作しはじめています。
来年、イベントの方は、年末年始の疫病や世の状況を見て考えてゆきますが、ひとさまを巻き込まない個人活動の方は、4月になにかしようと計画しています。
おはなしの喫茶室らしい工作物で楽しんでもらえたらいいなと企んでいます。